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ちいさなチカラ

【毎日更新】エイズキャリア、膀胱麻痺、甲状腺機能亢進症を含む、黒猫・キジ白・ハチワレのごきげんさん日記


by 咲 セリ

里親を探すには



猫を保護した!
だけど、家では飼えない・・・。
そんなときは、里親さんを探して、猫に第二のしあわせな人生を送ってもらえたらと思います。

保護した猫のしあわせは、里親探しにかかってきます。
「早くみつけなければ」と焦ってしまいがちですが、信頼できる里親さんでなければ、飼育放棄や虐待など、かわいそうな運命をたどることになります。
身元確認や契約書の取り交わしなど、少し面倒かなと思うくらい、時間をかけやり取りを重ねることが大切です。

・ポスターを作る
ペットショップや動物病院、また動物好きなお店など、掲載してくれる場所は各種あります。かわいい写真を大きく使い、猫の特徴や具体的な募集条件などを添え、連絡先をしっかり記しておきましょう。

・タウン誌を利用する
動物の里親募集のコーナーがある情報誌は結構多いものです。近隣のタウン誌であれば、近くに良いご縁がみつかる可能性が高くなります。

・インターネットの里親募集サイトを利用する
「いつでも里親募集中」や「ペットのおうち」など、複数の里親募集サイトがあります。
募集地域も広範囲になりますので、様々な人の目に留まる機会も多くなります。
ただし、それゆえ、里親にふさわしくない人(虐待目的の人など)を呼び寄せることもあります。良い里親かどうか、しっかりと見極めるために、次のことを厳守すると良いと思います。

(1)注意事項をしっかりと
サイトに掲載する際、応募の条件を書いておきます。厳しくするほど、軽い気持ちで応募してくる人が減ります。
(例)
・終生大切に飼育してくださる方。
・ペット飼育可能な住宅にお住まいの方。
・完全室内飼いで脱走防止対策をしてくださる方。
・定期的に健康診断をし、ワクチン、不妊手術をしてくださる方。
・定期的に近況報告をしていただける方。

(2)アンケートをとる
応募してきた方に、家族構成や住居、生活スタイル、先住猫がいるかどうかなどについて、簡単なアンケートを取ることが大切です。それを参考に、見極めていきます。
 
(3)お見合いとお届け
アンケートの回答に納得したら、まずは保護主さんの家でお見合いをしていただきます。その際、猫への接し方等、事前のやり取りではわからなかった部分も見ることができます。
無事にお見合いを終え、「この人なら大丈夫」と思ったら、必ず里親候補さんの自宅に直接お届けするようにします。
その際、必要な道具(トイレ、フード皿、ケージなど)が用意されているか、家族が全員同意しているか、猫が安心して暮らしていける環境なのかを、注意深く判断します。
もし、少しでも気になる点があったら、「里親候補さんに失礼だから」と遠慮せず、猫を連れ帰る決断も大切です。

(4)契約書、写真撮影
猫を譲渡する際には、必ず、注意点を文書化した「終生大切にする」旨の契約書を交わします。保護団体さんのホームページにあるものを参考にするといいかと思います。
また、受け渡す際に、猫を抱いた里親候補さんの写真を撮っておくことも里親詐欺を防ぐ抑止力になります。

(5)トライアル期間
猫をお届けしてから1週間~1か月間を、トライアル期間として設けます。
その間に、里親にふさわしくないと思われる行動が少しでもあったら、すぐに猫を連れて帰ることも必要です。

(6)正式譲渡
トライアル期間を無事に終え、「この人なら幸せにしてくれる」と確信したら、正式譲渡となります。
その後も、定期的に近況報告をしていただけるよう、約束しましょう。
また、正式譲渡のあとでも、何か問題があった場合は、契約を破棄し連れ帰る方が猫にとって幸せなこともあります。こまめな連絡を取り、ゆっくり信頼関係を築いていければよいと思います。

■里親詐欺について

とても残念なことですが、今の時代、里親詐欺というものが存在します。
虐待や飼育ネグレクト。皮革業者や動物実験を必要とする施設への転売を目的に、猫の里親に応募する人がいるのです。
どれだけ誠実な人に見えても、悲しいですが時には疑ってかかることが大切です。
急いで里親になりたがる人、複数の猫を引き受けたがる人、自宅を明かさない人などは、注意しましょう。



里親さん探しは、時には人間不信に陥るほど、神経をすり減らすことがあります。
だけど、信頼できる里親さんと出会えたとき、時がたっても、その子の状況を教えてもらえたとき、「託してよかったなあ」と、心からしあわせを感じます。
「猫親戚」が増えるような、やさしい出会いがあればと、祈ります。


里親を探すには_a0389088_18102649.jpg


イラスト・MARU
http://marucat.blog.jp
by sakiseri | 2016-12-31 15:26 | 猫のためにできること | Comments(0)